2017.03.26 05:34なでしこジャパンは生まれ変われるか?体格で大きく勝るオランダ代表選手と競り合う長谷川唯。その技術と俊敏性は、世界でも十分通用した。新体制になってから初めての国際大会、アルガルベカップを6位で終えたなでしこジャパン。 初戦でスペインに負け、続くアイスランド戦、ノルウェー戦の2試合に勝利してグループリーグを終えた。初戦に負けたショックから一転、2連勝でチームは明るい空気を取り戻していた。連勝の流れを勢いに、ひとつでも上の順位で大会をしめくくりたいという思いでのぞんだオランダとの5・6位決定戦。 しかし、結果はそう思い通りにはいかなかった。 相手のオランダが退場者を出し1人少なくなったにもかかわらず、数的優位を生かせず、アディショナルタイムで失点。結果、2-3で敗れてしまう。 試合終了直後、高倉麻子監督はしばらくベンチに座ったまま、悔しさを隠し切れずにいた。いつもより遅く姿を現した試合後の記者会見では、試合を分析した言葉を述べた上で、「恥ずかしいゲームになってしまいました」 と、厳しい言葉を付け加えた。「勝負どころの危機感がチームとして無い」「(アルガルベカップ)4試合を通じて、すごく残念な結果でした。日本の技術の高いところを生かせなかったし、それも足先だけのうまさになってしまっていた。失点したところなどは、集中力に欠けているところが非常に目立っていて……勝負に対しての“勝ち方”とか、勝負どころの危機感がチームとして無いように思います。選手はゲームには集中して入っているつもりだと思うけれど。そのあたりの察知能力という点ではまだ足りない。勝負所で勝ち切ってきた(以前の)なでしこには、それがあったので」と、大会を総括した高倉監督。 世界で戦うため、足りない部分をあらためて突き付けられる形となった一方で、輝きを見せた選手たちもいる。横山久美という、新時代のエース。 その1人が、4試合で4得点を決めてみせた横山久美。 1試合1得点を今大会の目標に掲げていた横山は、「得点できていない試合もあるし、自分のゴールでチームを勝たせられなかったことが悔しい」と、ゴールを決めたことの喜びよりも、悔しさを口にした。その姿勢こそが、代表への思いの強さ、代表のエースとなるための成長の証なのではないだろうか。 彼女が代表への思いを強くしたのは、2年前のアルガルベカップに招集されてからのこと。所属クラブ(AC長野パルセイロ・レディース)の本田美登里監督は、その変化を感じたという。「横山は、それまで自分の代表としての照準を東京五輪だと考えていた。ところが、代表から帰ってきて以降は、それがリオ五輪に変わったのです。目標を前倒しにしたことで、いろいろな変化が見られるようになりました」 それ以降の横山は、“練習前に走る”ことを続けているという。そうしてスタミナ面での課題も、試合に出続けることで克服してきた。本田監督は、「試合中、横山が途中でへばっているなと思っても、交代させませんから」と笑う。4試合4ゴールという成果と、その裏にある努力。 昨年のリオ五輪予選で悔しさを味わった後は、更に意識が高まった。 食事にも工夫を加え、ピーク時から数えると約10キロも体重を落としたこともあるという。 さらには、代表の先輩でもある永里優季からの「代表でやるなら、左右蹴れたら武器になるから」というアドバイスのもと、左足のシュートを懸命に磨き続けた。大会中の練習でも、一番最初にグラウンドに出てきて走り、最後までシュート練習を続ける姿が連日見られた。 そのシュート練習では、しっかり“左足”に取り組んでいる光景が見られた。意識の変化、数々の積み重ねた努力が、4試合で4ゴールという数字でしっかりと証明された。しかも、4つのゴールのうち1つは、左で決めている。 一見豪快なイメージの横山だが、信じたものにまっすぐコツコツ取り組める姿勢こそが、彼女の強みでもある。ついにブレイクした、20歳の長谷川唯。 更に、代表デビューとなった選手たちの活躍は、チームに刺激を与えた。 高倉監督になり、より多くの新戦力が代表に招集されるようになった。今大会でも、昨年のU-20W杯メンバーから3人が招集され、ますます競争も激しくなった。 中でも光ったのはU-17代表、U-20代表と高倉監督のもとで長年プレーをしてきた20歳の長谷川唯。 U-20W杯を終えて、いよいよなでしこジャパン入りを果たした選手の1人だ。代表スタメンデビューを果たした2戦目のアイスランド戦では2ゴールをあげる活躍を見せ、初戦のスペイン戦に負けて沈んでいたチームに刺激を与えた。 積極的にしかける、まずはゴールを狙う――。 シンプルなことだが、その姿に刺激をうける選手も多く、特に長谷川の少し上の世代の中に、「私も!」と、気持ちを奮い立たせる選手が増えた。代表歴13年目となる宇津木瑠美の存在感。 もうひとつ、この大会では、大きな気づきがあった。 新しいチームを作る中で、忘れてしまっていたことがあるというのは、代表歴13年目で、現在もチームの中心的存在の宇津木瑠美。状態は万全ではないながらも、やはり存在感を見せた大会でもあった。「私たちは今、新しいものを作ろうとしている過程です。ただ、佐々木(則夫)さんと長年作ってきたものを無いものとして、新しく何かを作らなくてはという意識だけが働いてしまっていた。 日本の持ついいところを今のチームにも反映していかなくてはいけない。すべてをゼロにしてしまうのは、日本にとってよくないことですから。 世界に勝る日本のいいところ、強み、私たちが引き継いできたものを、伝えてつないでいくことを忘れてはいけないと改めて思いました。いいところを持っている選手が集まっているわけだから、お互いのいいところを出し合えるような関係を作っていくことが大事だと思っています」 これまでは中堅と呼ばれていた選手たちは、もうこのチームではリーダーとならなくてはいけない。つながれてきたものを、さらに先へとつなぐ役目を今求められている。新しいチームとして生まれ変わるためには……。 強く、愛されるチームになるために――。 世界一になって以降、多くの人に愛されてきたなでしこジャパン。「みんなが同じくらいこのチームのことを強く思えたら、優勝できるはずです」 これは宮間あや選手が世界大会にのぞむ際に、いつも口にしていた言葉だ。 これこそが、苦しい時にでも踏ん張れるチームであった重要な要素でもあり、このチームの支えだった。チームのために、仲間のために戦える、思いの強い人たちが集まった集団。ピッチ内外であふれる、ひとりひとりの代表に対する思いの強さ。それがプレーを通して、見ている人の胸を打ち、なでしこの人気にもつながっていたのではないだろうか。 ひとりひとり、自分が“候補”ではなく、自分が何とかするという姿勢を持ち、このチームを自分のチームだと愛することが出来るようになる時が、本当のチームとして新しく生まれ変われる時なのかもしれない。高倉監督の新しいチームを国内戦で見守りたい。「チーム、個人、私自身も、いかに自分のこととして取り組めるか、みんなでトライして成長していかないといけないと思います。こうして負けた現実を受け止めて、選手たちが伸びてくれたら、この大会は無駄じゃなかったといえると思います」と、大会の最後にコメントした高倉監督。 次のW杯まで、あと2年。 世界で勝つために、指揮官が、ここからどういうメンバーを選び、チームをどう作り上げていくのか期待をしたい。そして何より、選手個々が所属チームにいる間にも、どれだけ貪欲に上を目指せるかが、今後のなでしこジャパンの成長のカギを握っているはずだ。 代表メンバーの多くがプレーするなでしこリーグは、この週末に開幕。そして、なでしこジャパンに高倉監督が就任後初の国内試合(コスタリカ戦)が、4月9日に熊本で開催される。再び輝くための“今”を、逃さずに見守り続けたい。関連コラム 長野から、なでしこのエースへ――。進化し続けるストライカー・横山久美。(2017/3/25)FIFAマスターで学ぶ大滝麻未の野望。「女子サッカーをやり直したい」(2017/2/27)永里優季が語った「五輪のない夏」。敗退の理由、世論との軋轢、東京。(2016/10/20)飯島 愛 ちん Benz Royce頬を紅く初めて 幼心 そっと抱きしめて❣ よちよちぶらぶらチ~ンフォロー2017.03.26 11:57高橋みなみ「中森明菜を目標に」発言はなかったことに!?“元AKB48”の肩書も外せず八方塞がりに2017.03.12 10:54三浦知良 驚異の「サンバな50歳」伝説11!(1)ミラノのホテルが大歓迎!0コメント1000 / 1000投稿
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